2018年をじっくり振り返る
は2018年を時系列で振り返りたいと思います。今年も新しい出会いがたくさんあり、様々な方にお世話になりました。
1月
新年すぐ、関西にいきました。目的は2つ、宝塚にいって「ポーの一族」の公演をみること。萩尾望都先生の名作をついに舞台化ということで、期待値もすごかったですが、特にビジュアル面では想像以上の出来でした。もう一つは、京都に行って武者小路千家の初釜へ。家元が僕の曲を聴いているとおっしゃっていたのですが、いったいどの曲を聴いているのでしょうか。
1月末はアメリカ、LAにいってました。メインはNAMMという世界一の楽器市をみること。世界中の楽器メーカ、そしてミュージシャンの方にもたくさん会えました。
たぶんまだデビュー前のすごい新人もみつけてしまった気がします(いまだリリースされてないのは何かあったのかもしれませんが)。こちらでも僕の曲を聴いてくれていた人、あるいはライブにきたことがあるという人がいてびっくり。フランス語圏の人にどうやって自分のこと説明しようかと思っていたら、自分のことについてのフランス語の紹介記事をみつけたりして、ありがたいことです。
1月には声優の渕上舞さんの『Fly High Myway!』というアルバムがリリースされ、「フラミンゴディスコ」という楽曲の作詞作曲編曲をしました。
2月
プロデュースなどで関わった作品が同日にリリース重なることというのは結構あるのですが、2/7は3枚でました。ましのみ『ぺっとぼとリテラシー』、フィロソフィーのダンス『ダンス・ファウンダー』、そしてMINT mate box「beside」、どれも曲を作ってたのは2017年の夏頃ですね。
それから2/19、僕の誕生日当日には3年ぶりに誕生日イベント「誕生日、おれ2018」を開催しました。会場となった新宿LOFTのみなさま、そして出演いただいた大森靖子さん、春風亭昇々さん、にゃんぞぬデシさん、MINT mate box、フィロソフィーのダンス、うそつきトマト、姫川風子さんありがとうございました。なかなかユニークなイベントになりました。たくさんのお客様にもご来場いただいて、嬉しかったです。そういえばあの日、大森さんとコラボした「ガールズ・レテル・トーク」は新しいトラックだったので、どこかで出したいなーと思っているんですが権力者の人がいたらご協力お願いします。これもいい曲です。
3月
自分のソロ名義であるSORORとしてはじめてのアルバム『new life wave』を作りました(そういえばタイトルの話したらヒダカトオルさんがずばりネタがわかっている感じで嬉しかったです)。フィジカル(CD)になるフルアルバムは色々な意味でこれが最後なんじゃないかなと思ってます。ゲストとして参加いただいた吉澤嘉代子さん、高野麻里佳さん、藤岡みなみさん、大森靖子さん、南波志帆さん、日向ハルさん、ナナヲアカリさん、コレサワさん、山田愛奈さん、櫻井友理子さん、本当にありがとうございました。そして作詞家/プロデューサのソロアルバムという不思議なものを買ってくれた方、本当に感謝してます。
渋谷のヴィレバンで、インストアライブもやらせていただきました。ゲストボーカルとして参加してくれたフィロソフィーのダンスの日向ハルさんもありがとうございます。当日は急遽でカバーとかもやって楽しかったです。
それから僭越ながら、水野良樹さん、高橋久美子さんと一緒に作詞家として卒業ソング特集ということで対談をしました。(ちなみに僕、この時点で卒業ソングってリリース一曲もなかったんですが、まさにこの時期にばってん少女隊の「bye bye bye」が製作中で、しかもその収録シングルには高橋さんの作詞楽曲も入るという展開が。この時話せれば!)
4月
引き続き、SORORのインストアライブが渋谷タワーレコードでも行われました。こちらにはアルバムに参加していただいた櫻井さんがピアノで、そしてゲストボーカルとしてハナエさんにも参加いただき、リリースイベントにもかかわらずさらに新曲を作りました。
MINT mate boxの初ツアーDRTがありました。hummelとのタイアップもあり、新曲「走れ」もつくって一緒にツアーも回りました。(ギターとピアノとマニュピレーター)
ツアーの流れで、広島でのライブもあったので、実はうまれてはじめて広島にいきました。みなさんもいけるなら一度は行った方がいい土地だと思います。
寺嶋由芙さんの新しいアルバム『きみが散る』で「世界で一番かわいい君へ」「みどりの黒髪」「君より大人」という曲の作詞をしました。あらためて、こうやって並べて書くと「君」の存在が非常に不思議な感じです。「世界で一番〜」の打ち合わせで、ゆっふぃーにゆるキャラ愛を語られたんですが、僕自身は別にゆるキャラが好きとか嫌いとか、そういうことではなく、それだけ異様なほどゆるキャラを愛するゆっふぃー自身がとにかく面白いと思ってるので、それを歌詞にしたという感じですね。
5月
ばってん少女隊のニューシングルが発売で、僕も「bye bye bye」という曲を作詞作曲編曲しました。ばっしょーでは珍しい完全なエレクトロチューンですね。楽曲提供は昨年の「びびび美少女」以来二曲目なんですが、このレコーディング時点でまだメンバーのみなさんにお会いできてなくて、GWにあったビバラポップの楽屋ではじめてお会いしました。といいつつ、月末にはバンドセットでのZEPP公演。これは最高のバンドセットだったと思います。そして照明が素晴らしかった。こういったところに、クリエイティブのパワーが現れている現場はいつだって、創作意欲を刺激します。
「bye bye bye」にはShiggy Jr.の森夏彦くんも参加してくれて、久々に一緒にレコーディングしました。そういえば図らずも、ばってん少女隊とShiggy Jr.は同じレーベルになったわけですね。
noteをはじめて、 #ロゴススタジオ をスタートさせました。
6月
フィロソフィーのダンス、はじめてのバンドセットでのワンマンライブが恵比寿リキッドルーム。加茂さんが嬉しそうで、やっててよかったなと思いました。ライブの中身のことは、色々あるんですがライブ動画があるのでぜひそちらも見てみてください。
ちなみに今年一面白かったライブは6月にいったLUNA FESです。LUNA SEAのI for youの前奏をリハでローディの方がギターで弾いてて、世界一好きなギターイントロの一つなので、興奮してたらまさかのYOSHIKI登場でピアノイントロ版。いや、まあそれはそれでレアなので嬉しいんですが。
7月
YURiKAさんのシングル「ふたりの羽根」を作詞と編曲したのですが、7月からOP曲になっているアニメ「はねバド!」がスタート。OPの作画からものすごい力作でテンションがあがりました。まったくしらなかったバドミントンのことも色々としらべ、そして原作もしっかり読んで作詞はしたんですがいまだバドミントンやれてなくて来年こそはやりたいです。作曲はいきものがかりの水野良樹さんということで、2月の対談の伏線回収できました。しかしこの曲歌うのめちゃくちゃ難しいです。YURiKAさんには、まさにアニソンシンガーというもののパワーを見せていただきました。僕もいずれカラオケで挑戦してみたいと思います。
はやぶさというユニットの楽曲「もう行かなくちゃ」を作曲、編曲したのですが、はじめての演歌、歌謡曲現場ということで、色々本当に勉強になりました。演歌などでは、よく歌詞カードにメロディの譜面が載るのですが、自分がつくった曲のメロをちゃんとその道のプロに譜面にしていただくというのもなかなか面白い体験でした。
8月
#ロゴススタジオ 本格的にスタートしました。
フィロソフィーのダンスのシングル「イッツ・マイ・ターン」「ライブ・ライフ」が発売月で、この月はとにかく一月メンバーが頑張ってイベントをやっていたと思います。僕もDJとして1日、リリースイベントにも参加しました。この二曲は、今年のフィロソフィーのダンスの「考えていること」をもっとも的確に表現していると思います。
チャートもこれまでの最高の7位、デイリーではオリコン1位もとれました。
劇団番町ボーイズの舞台「さらば、ゴールドマウンテン」の音楽も作りました。舞台音楽は念願だったので、気合い入ってました。ビジュアルデザインがふぇのたすやSORORやってもらってる勝見さんだったのも色々縁を感じました。経済をテーマにした舞台で内容も刺激的でした。
9月
以前「おんなのこきらい」というふぇのたすが音楽を担当した映画でご一緒した映画監督の加藤綾佳さんの新作「いつも月夜に米の飯」が公開。トークイベントにも呼んでいただきました。この映画の主演である山田愛奈さん、本来もちろん女優さんでシンガーではないんですが、僕のソロアルバムに「おいしい声 feat.山田愛奈」として参加していただいて、いったいなんでこんなことになったんだ、という方もいらっしゃったかと思うんですが、実はこの映画の挿入歌だったんですね。加藤さんの映画は相変わらずのナチュラルホラーっぷりがすごいんですが後日、講談社の妄撮Pこと(最近はむしろミスiDの人、かな)小林さんもカルト映画ですねってことで、その後カルト映画のことで話が盛り上がりました。
香川の温泉にいって、作詞してました。といっても、僕の場合実作業はすぐおわるので、情報収集が一番大事ですね。
谷のばらの「わたしだけが知ってる」という曲のミュージックビデオが公開されました。今、自分だけが知ってると「思える」ものがあることってものすごく貴重です。
のばらさんはその後「放課後プリンセス」というアイドルグループに入ることになりました。意外な展開ですが、面白いと思います。
監督をしてくれた工藤あかりさん、めちゃくちゃ面白くてもっと話してみたいなと思ってるんですが、どこかでまたご一緒できるようにがんばりたいと思います。
10月
MINT mate boxの3rdアルバム「ideal」がリリースされました。引き続き全曲の作詞作曲してます。今回はM2「カセットテープ」でnicoten/フレンズのひろせくんがアレンジで参加してくれました。彼とは実はだいぶ昔から、よく下北沢とか新宿とかで対バンしていて知り合いだったんですが、この2年くらいはちょっと仕事でまた再会するようになりました。「3cm」という楽曲にはアレンジでrionosが参加してくれてます。「ふたりの羽根」にも参加してくれてました。「rionosの仮歌」という界隈では有名な素晴らしいデモがいくつかあるんですが、どこかで出したいレベルです。
リリースツアーである「GOOD CREW TOUR」(ぐっとくるツアー)、今回は演奏は参加できなかったんですが、何箇所か見に行きました。(今回はツアー名考えただけです)。演奏に参加しなかったおかげ、というのもなんですが栄ではウェルビーにいけたので、よかったです。地方のサウナもっといくのは来年の課題ですね。
#ロゴススタジオ の作詞ワークショップがやっと第一回開催できました。月一で定期的に行なっています(12月はお休みでしたが)。僕が単純に教えるということではなくて、みなさんと一緒に考える場にしたいと思っています。
11月
リアル脱出ゲーム「さよなら、僕らのマジックアワー」の音楽を担当しました。昨年くらいから徐々に脱出ゲームにいくようになり、今年はかなりハマっています。未経験の方いたら、ぜひこの機会に一度参加してみてください。ようは、実際に体験するタイプの謎解きゲームです。
主題歌をMINT mate boxが演奏しているのですが、楽曲はGOING UNDER GROUNDの名曲「トワイライト」のカバーです。この楽曲は上京した頃の思い出や、バンド時代の記憶、色々な感情と切り離すことのできない僕にとっても大好きな楽曲です。こうして今プロデュースをしているMINT mate boxと一緒に新たなアレンジをつくることができて幸せでした。原曲もぜひ聴いてください。
脱出ゲームは来年以降も開催しているので、ぜひ興味がある方は友達や恋人、家族の方と一緒に出かけてみてください。気になっている人誘うのも、かなりありな雰囲気だと思いますよ。
こんな曲も作詞してました。作曲の釣俊輔さんとは、SISの曲以来ですね。お菓子の曲、というか食べ物の曲、どれだけ書いているんだという気もするんですが、例えば食べ物という日々自分が出会ってるものにどれだけの視点を与えられるか、というのがある意味作詞家なのかもしれません。東山奈央さんの歌、最高ですね。
12月
フィロソフィーのダンスのシングル「ラブ・バリエーション with SCOOBIE DO/ヒューリスティック・シティ」が発売。
「ラブ・バリエーション」はまさに愛の多様性についての曲なんですが、今年はもっとこれを真剣に考えるべきフェーズに世の中が入っているなという実感を相当に感じました。「あなたのことが好き」ということを表明できる世の中は当たり前じゃないのかもしれません、というか今はまだ限られた環境でのみ可能です。当たり前にしたいです。
「ヒューリスティック・シティ」は別記事でも書いているので、そちらを見てください。
それから、年末にやっと、自分自身の音楽家としての来年以降の目標をいくつか見つけることができました。がんばります。
今年もありがとうございました。
また、名曲でお会いしましょう。
ヤマモトショウ